岡部倫太郎――通称オカリン――は、いまだ厨二病から抜け出せない大学生。
自称『狂気のマッドサイエンティスト・鳳凰院凶真』を名乗っている。
『未来ガジェット研究所』という、メンバーわずか3人だけの発明サークルを秋葉原に構え、ヘンテコな発明をする日々を送っていた。
そんな彼らが新たに発明した未来ガジェット8号機『電話レンジ』には、
偶然にもオカリンたちが意図しなかった驚くべき機能が隠されていた。
なんと過去へと電子メールを送れるというもので、すなわちこれはタイムマシンだったのだ。
タイムマシンについて調べていくうちに、『SERN』という欧州の研究機関が、
ミニブラックホール生成実験に関連してタイムマシンを作ろうとしているとい情報を得る。
そんなある日オカリンは、アメリカの学術雑誌に論文が載ったという若干18歳の天才少女、牧瀬紅莉栖と出会う。
だがオカリンは、その牧瀬紅莉栖が数時間前にホノデンビルの屋上で殺害されているのを目撃していた。
いったいなぜ、牧瀬紅莉栖は生きているのだろう――
SERN、ジョン・タイター、幻のレトロPC『IBN5100』、タイムマシン、バタフライ効果、タイムトラベルにおける11の理論――
いくつもの要因が偶然に重なり合ったとき、
秋葉原に本拠を置くサークルのメンバーたちに、世界規模の“未来への選択”が委ねられた。
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