- 追加された行はこの色です。
- 削除された行はこの色です。
#contents
*小ネタというか元ネタのトリビア的なもの
キャラのセリフなどの元ネタ(と思われること)を、わかる範囲内で書いていこうと思います。
-''ノインがよく数える豆は?''
&color(orange){コーヒー豆のようです。};これは“彼”を作曲したベートーヴェンの、こだわりのコーヒーの淹れ方に由来しているのではないかと思われます。ーー参考『知ってるようで知らないクラシックおもしろ雑学事典』音楽雑学委員会、ヤマハミュージックメディア(2002)
&color(orange){コーヒー豆のようです。};これは“彼”を作曲したベートーヴェンの、こだわりのコーヒーの淹れ方に由来しているのではないかと思われます。
ーー参考『知ってるようで知らないクラシックおもしろ雑学事典』音楽雑学委員会、ヤマハミュージックメディア(2002)
-''プリマヴェーラの兄弟は何者?''
ほのぼの日常系エピソードを読むと、プリマヴェーラには「エスターテ」と「アウトゥンノ」と「インヴェルノ」という3人の兄か弟がいるようでして、しかも彼らは現時点では残念ながら本人たちの姿はわからないものの、プリマヴェーラや主人公とも日常的に交流しているふしがあります。
実は、彼らは&color(orange){協奏曲集『四季』の「夏」「秋」「冬」が、それぞれ顕現したいわば“隠れクラシック男子”というべき存在です};(イタリア語で「エスターテ」は夏、「アウトゥンノ」は秋、「インヴェルノ」は冬という意です)。
『四季』4兄弟(の本体である曲)については、[[ヴィヴァルディ「四季」の解説とオススメ名盤>+https://tsvocalschool.com/classic/four-seasons/]]が読みやすくお勧めです。
プリマヴェーラの兄弟の例を思いますと、他にも現時点では登場していない様々なクラシック男子(更にはひょっとすると、女性の姿で顕現した“クラシック女子”も?)が、「箱庭」にはいそうですね。
-''「ある曲が作曲者以外の人物のところに滞在する」とは?''
ジムノペディは「献呈用の曲」ではないが、かつて一時的にドビュッシーのところに滞在していた、というくだりがあります。その直後には、ジムノペディ本人によって「自分はドビュッシーによってオーケストラ用に編曲された」という説明がされていますが、&color(orange){アヴェクラの世界ではある曲が元々の作曲者以外の人物によって編曲されることが、当該の曲が顕現した際に「自分が作曲者以外の人物のところに滞在した」という記憶になるようです。};
なお、こうした「作曲家による他の人物(経済的支援者である上流階級の人物や、あるいは演奏家や他の作曲家など)への曲の献呈」は18世紀の終わり頃に盛んになってきており(こうした際に編曲されて演奏されることもあったようです)、また既存の曲の編曲は(折からの市民階級の台頭によって、鑑賞であれ演奏であれ音楽に親しむ機会が増えたこともあり)19世紀になってから盛んになっていったもようです。
ーー参考『知ってるようで知らないクラシックおもしろ雑学事典』音楽雑学委員会
-''「1」と「4」の数字は素晴らしいとは?''
アリアは主人公をしばしば「14号」と呼びますが、その理由について彼は「『1』と『4』は素晴らしい数字であり、大父様(=“彼”を作曲したバッハ)もそういっている」といっています。
&color(orange){このセリフの元ネタは、バッハが中世ユダヤ教に由来し彼の時代には広くヨーロッパ世界に広まった「カバラ」という伝統に詳しかったことにあるようです。};彼は、14やその倍数を自作の曲の音符の数などとしてよく使いましたが、この「カバラ」ではいわゆる「数秘術」の伝統があり、そこでは「14」という数は偶然にもバッハという苗字のスペル「BACH」を意味する数値になるということです。
ーー参考『バッハキーワード事典』久保田慶一編、江畑伸昭・尾山真弓・加藤拓未・堀朋平著、春秋社(2012)