どこの世界のいつの時期かはわからない。
一つ言えることは、その星系は既に寿命を迎えつつあり、
太陽の膨張により飲み込まれようとしているという事だけだ。
この惑星「ラシェーラ」に住人々は、自らの生命の危機に対し、「移住」か「再生」かの選択に迫られていた。
移住。それは「天文」と呼ばれる組織によって提唱されている、惑星規模の瞬間移動計画。
その為のエネルギーとしてこの星を1つ潰すことになるが、人々は速やかに別の居住可能星へと移り住むことが出来る。
そして再生。それは「地文」と呼ばれる組織によって提唱されている、想いの力による星系の回復計画である。
人々の想い、この世界では「詩魔法」と呼ばれる「力」を最大限増幅し、太陽とこの惑星を緑豊かな星へと蘇らせるものである。
世論は真っ二つに割れ、天文派と地文派は争い、世界は疲弊していった。
そんな中、この世界を治める皇帝の世代交代が行われることになる。
天文、地文はそれぞれ、自らの組織の息がかかった候補を立ち上げ、即位に向けて動いた。
この世界では、皇帝即位は民意によって決められる。民衆は天文、地文、どちらの皇帝候補を支持するのか。
そして、この星の運命は、どちらへと進んでいくのだろうか…。
そんな、この惑星始まって以来の一大事の渦中に、少女はいた。
少女の名は、イオナサル・ククルル・プリシェール。
次期皇帝候補の一人、天文側が推薦した皇女である。
IP:123.216.221.198 TIME:"2012-04-25 (水) 03:30:36" REFERER:"http://h1g.jp/ciel_nosurge/index.php?cmd=edit&page=%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%B0&refer=MenuBar" USER_AGENT:"Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 6.1; en-US) AppleWebKit/533.4 (KHTML, like Gecko) Chrome/5.0.375.55 Safari/533.4"