ミツロウで作った黒いロウソク。 ロウソクは、主に室内で使われる、最も安価な光源である。 王城では巨大なシャンデリアが何百本ものロウソクで ダンスホールや王の間を照らす一方、農民の小屋では 日没後の単純作業のために一本きりのロウソクが燃える。 黒いロウソクには、魔道士が儀式で使うという需要がある。 中には、悪魔の血でロウソクを作り、人知を超えた虚空に漂う存在と 接触するという、いかがわしい者もいるらしい。