私立探偵、アーサー・ヒューイットは連続殺人事件の調査中、死体を発見した強いショックからか
切り裂きジャック(ジャック・ザ・リッパー)を自称する幻影が見えるようになってしまう。
奇妙な相棒を得たアーサーを中心に巻き起こる数々の事件は、やがてロンドンに蠢く闇に集束していく。
自分の正義を、探偵として理知的に解決して証明するか。
自分の正義を、殺人鬼の昂る衝動に任せて強引に貫くか。
本当にその選択は正しいものだったのか。後悔に苛まれない様によく考えろ。
選べ、善か悪か――。
ジャック・ザ・リッパー
切り裂きジャックは二年前にロンドンを震撼させた連続殺人犯であり、逮捕、公開処刑された人物。
自らの犯行を見せつけるように被害者をバラバラに解体し、
殺害現場には必ず『From Hell』(地獄より)という謎めいたメッセージを残す『劇場型犯罪』で有名。
彼の殺しは長年に渡り、被害者は数えきれない。
夜間に刃物を用いて対象を殺害しているが、犯行現場に一切の証拠を残さない手口が恐れられた。