- 追加された行はこの色です。
- 削除された行はこの色です。
''月はただ 美しく 冷たく 宿命を照らす''
世界を創ったのは月だという......。
そんなおとぎ話を聞いたのは、ずいぶん昔......まだ母さんがいた頃だ......。
世界は幾度となく消え、幾度となく再生したという......。
今でも僕は覚えている。
絵本に描かれた『お月さま』......。
大きく......冷たく......美しく......おそろしい......。
でも、それはおとぎ話だ。
月はなにも言わないし、なにもしない......。
そう、ずっと昔から......。
|CENTER:200|c
|イントロダクション|h
|''月はただ 美しく 冷たく 宿命を照らす''&br;世界を創ったのは月だという......&br;そんなおとぎ話を聞いたのは&br;ずいぶん昔......&br;まだ母さんがいた頃だ......&br;世界は幾度となく消え、&br;幾度となく再生したという......&br;今でも僕は覚えている。&br;絵本に描かれた『お月さま』......&br;大きく......冷たく......&br;美しく......おそろしい......&br;でも、それはおとぎ話だ。&br;月はなにも言わないし、&br;なにもしない......&br;そう、ずっと昔から......|
|CENTER:200|c
|ストーリー|h
|この世界は記憶によって創られている。&br;人が生きていくことで&br;星の記憶となり、この世界は形作られていく。&br;それは、果てしなく遠い昔の記憶もあれば&br;今、この瞬間の記憶もある。&br;そして。&br;記憶が失われるとき、存在も消えてしまう。&br;それを人はロストと呼んだ。&br;ロストしてしまったものは、&br;人の力で元に戻すことは出来ない。&br;それはいつの時代であっても変わらない&br;理のはずだった。&br;しかし、記憶の力を使う少年が世界に現れる。&br;少年の名前はカナタ。&br;それは世界にとって、希望なのか。&br;新たなる絶望なのか。&br;それは誰にもわからない。&br;だが、今始まろうとしている、カナタの&br;記憶を巡る旅が、世界に大きな影響を&br;与えるであろうことはまちがいなかった。|