「あそぶ!ゲーム展 ステージ 1 :デジタルゲームの夜明け 」レポート
「あそぶ!ゲーム展」が川口に帰って来た!!
7月6日より、川口市メディアセブンで開催されている「あそぶ!ゲーム展 ステージ 1 :デジタルゲームの夜明け 」。
このイベントは、2015年にSKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザで開催された同名の展示会と同様に、「日本が世界をリードしてきたデジタルゲームの進化史を解き明かすとともに、ゲームのしくみや映像技術について解説する、「実際にプレイできること」にこだわった、"遊べて学べる"展覧会」のコンセプトに基づき、デジタルゲームが誕生した1950年代~1982年までのデジタルゲーム、ビデオゲームが展示されています。
展示されているゲームのタイトル数は、2015年に開催された時より少なくなっていますが、デジタルゲームの歴史を語る上では外せないものは押さえており、遊べる機会が限られているものもありました。
展示タイトル紹介
今回、展示されているタイトル、及び見どころを紹介します。
テニス フォー ツー
1958年、ブルックヘブン国立研究所で開発された、オシロスコープを使用したデジタルテニスゲームで、世界初のコンピュータゲームの一つと位置付けられています。
スペースウォー!
1962年、マサチューセッツ工科大学で開発された、世界で始めてブラウン管を利用したゲームです。
スイッチとボタンで宇宙船を操作して、ミサイルで相手の宇宙船を撃墜する対戦型ゲームです。
コンピュータースペース
1971年、後にアタリを創業するノーラン・ブッシュネルが、前述の『スペースウォー!』に影響を受けて開発した、世界初の商業用ビデオゲームです。
筐体は展示のみですが、横にある別の筐体で遊ぶ事ができます。
PONG
1972年、アタリよりリリースされ、商業的に初めて成功したビデオゲームとして有名なタイトルです。
ボリュームスイッチでパドルを操作してボールを打ち返す、シンプルながらも熱中する対戦ゲームです。
また、筐体内部の写真も展示されており、その構造を知る事ができます。
スピードレース デラックス
1975年、タイトーよりリリースされた『スピードレース』シリーズの一つです(写真右)。
ハンドル操作でライバルカーをかわし、ハイスコアを目指します。
ブレイクアウト
1976年にアタリよりリリースされ、「ブロック崩し」の別名でも知られています。
パドルでボールを打ち返し、画面上部のブロック塀を破壊して得点を競います。
スペースインベーダー
1978年、タイトーよりリリースされた、日本中を熱狂の渦に巻き込んだタイトルです。
ゲームの仕様書の一部や、当時刊行された攻略本も展示されています。
平安京エイリアン
1979年、電気音響よりリリースされたタイトルで、当時の東京大学の学生が開発した事でも知られています。
検非違使(けびいし:平安時代の警察官に相当)を操作して、徘徊するエイリアンを穴に落として埋めるコンセプトは、現在の視点からでも類を見ないものです。
ギャラクシアン
1979年にナムコよりリリースされた、「ポスト・スペースインベーダー」とも位置付けられたタイトルです。
襲い掛かるエイリアンの飛行スピードが、当時としては斬新で、その技術がパネルに掲示されています。
パックマン
1980年にナムコよりリリースされたタイトルで、ドットイートゲームの中でもっとも有名なゲームです。
特にアメリカで爆発的にヒットし、日本のインベーダーブームに匹敵する人気を巻き起こしました。
クレイジークライマー
1980年に日本物産よりリリースされたタイトルで、二本のレバーでクライマーを操作して、ビルの屋上まで登っていきます。
その独自の操作性だけに留まらず、クライマーの邪魔をする多数の敵、随所で流れるBGM等、当時としては多くのギミックが仕込まれています。
ニュー ラリーX
1981年にナムコよりリリースされたドットイートゲームの派生系で、マイカーを操作してフラッグを全て集める(通過する)事が目的です。
前出の『クレイジークライマー』と同様、ゲーム内のBGM(ビデオゲームミュージック)に注目され始めたタイトルとして展示されています。
ザクソン
1982年にセガよりリリースされたタイトルで、戦闘機を操作して敵の基地を襲撃する、クォータービューのシューティングです。
当時の技術で3Dの表現に挑戦したタイトルの一つとして展示されています。
ムーンパトロール
1982年にアイレムよりリリースされた、月面警備車を操作して襲い掛かる敵を倒しつつ、障害物やクレーターを避けながら進んでいくゲームです。
遠近を自然に表現する為の多重スクロールの技術を使ったタイトルとして展示されています。
年表、映像
入口の側には、1982年までのデジタルゲームにまつわる年表と、『スペースインベーダー』を開発した西角友宏氏と『パックマン』を開発した岩谷徹氏のインタビュー映像が公開されています。
今回の展示の見どころは、触れられる機会がない『テニス フォー ツー』、『スペースウォー!』等の貴重なタイトルの体験ができる事でしょう。
ビデオゲームの歴史の黎明期、「自分達が楽しむ為に作った」というゲームの原点に当たる、これらに触れて、「ゲームの面白さ」を振り返るのも良いでしょう。
また、タイトル紹介のところでも触れた「当時の技術で様々な表現を行う」為の解説も、ビデオゲームの進化を理解する上で参考になります。
関連リンク:川口市メディアセブン
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