用語集
あ行
逝ク人守リ
輪廻転生を正しく循環させるために邦が用意した役割。
約30年ほど前に設立された。
大きな裁量権を与えられており、個人で動く者、チームを組む者などさまざまである。
幽リ世に適応できる体質かどうかがひとつの採用基準となっており、そこには個人差もある。
鬼ビ人を宿すことができるのは、その能力の高い者だけである。
現シ世(うつしよ)
生者の世界。
生命力あふれる豊かな自然環境のもと、様々な生物が命を謳歌している。
かつては魔導文明など、高度に発達した人間社会も生まれたが、それも鬼の発現によって崩壊した。
以降、そうした高度文明は現れてはいない。
送リ人(おくりびと)
中ノ邦における行政機関の総称。
邦主を頂点に、職務に応じて設けられた省庁がいくつか存在している。
なお、逝ク人守リは輪廻転生に関する省庁に属する。
この省庁には他に七日送りを主催する部署などがある。
鬼哭
逝ク人守リと鬼ビ人の意識を極限まで同調させ、限界以上の力を引き出すこと。
長く鬼哭状態を続けると、逝ク人守リと鬼ビ人の意識が混濁する。
大半は元に戻れなくなり廃人となってしまう。
強力であるがゆえに身を滅ぼす危険性をはらむ、諸刃の剣である。
鬼魂(おにだま)
想モ影の集合体。
鬼ビ人を強化するのに使えるエネルギー体。
魔物との戦いの中で偶発的に生じる。
鬼ビ人に使うことで、その潜在する力を引き出せる。
稀ではあるが、生前の記憶を引き出すこともできる。
鬼ビ人(おにびと)
強すぎる想いを抱え死んだ者が魔物化せずに変じた、特殊な存在。
想いが強くても必ずしも鬼ビ人になるとは限らず、不明なことが多い。
鬼ビ人となった者は大抵の場合、人間時の記憶を失う。
その代償なのか、生前を超える力を有するようになる。
生前の理想が具現化したものと考えられる。
鬼魂(おにだま)
想モ影の集合体。鬼ビ人を強化するのに使えるエネルギー体。
魔物との戦いの中で偶発的に生じる。
鬼ビ人に使うことで、その潜在する力を引き出せる。
稀ではあるが、生前の記憶を引き出すこともできる。
想モ影(おもかげ)
死者の魂が幽リ世で浄化される際、わずかにこぼれ落ちた生前の記憶や想いのこと。
現在の中ノ邦では、時に不思議な影として現シ世に現れる。
魔導文明においてはその潜在する力の強大さを見出され、様々な装置の動力源として活用されていた。
か行
覚醒
逝ク人守リの役割を担う者が、潜在的な力を開放した状態。
この現象は逝ク人守リの想いと、それに感応した想モ影によって引き起こされるものと考えられている。
幽リ世(かくりよ)
死者の世界。
現シ世とは表裏一体の関係にあり、同一空間上に存在する。
逝ク人守リにとって厳しい世界であり、はじめて訪れた地域の幽リ世ではあらゆる感覚が閉ざされた状態になる。
これは周囲の想モ影となじんでいないために起こる。
影石
想モ影を取り込んだ石。
影石を武器に装着させることで、影石に宿った想モ影の影響を武器に付与することができる。
得られる効果は様々で、それは人の想いの数を物語っている。
希望の箱舟
輪廻転生がうまく機能していない、少子化極まる現状に不満を持つ者らが集う新興宗教集団。
創設者はグザン・ムサイ。
邦の理に背く教義であるため邦主ロベリアにより異端視されている。
信者の抱く不満の多くは、そのロベリアに向けられている。
現幽碑(げんゆうひ)
現シ世と幽リ世の境にあるとされる碑状の物体。
魔物の体内に残る想いの残滓に反作用する力場を生むとされる。
そのために如何なる魔物も現幽碑とその周辺に近づこうとしない。
さ行
世界渡り
現シ世と幽リ世を行き来する能力。
逝ク人守リが持つ力のひとつ。
逝ク人守リの口を覆う装束は幽リ世由来の植物でできている。
その成分が着用者の感応力を高め、念じた瞬間に世界を移動できる力を与えている。
た行
魂
生物が死んだ後の状態。
幽リ世にあるため、現シ世の生物には視認できない。
魂自体に意識はなく、生物の記憶や想いを宿した状態。
それらが完全に浄化された魂から輪廻転生する。
ただし、想いが強すぎる者は魂にはならず、迷イ人となる。
独自の倫理観
この世界では、悲しみや憎しみといった、強い想いに囚われると輪廻転生の輪から外れてしまうと信じられています。
例えば親しい人の死に対し、悲しいという感情は抱きますが、輪廻転生の輪から外れることを恐れ、感情を表に出さないよう振る舞うのが一般的です。
な行
七日送り
邦のしきたりとして1週間に一度ディート市街地にて行われる、死者を弔う儀式。
『悲しんではいけない』との教義に基づき、参列者には命への感謝や来世への祈りを捧げることが義務付けられている。
は行
憑依
鬼ビ人を見に宿し力を得る、逝ク人守リの能力。
憑依能力は逝ク人守リとしての適性の他に、繊細な感覚と強じんな精神力が必要とされている。
そのため憑依能力を持つ者は、決して多くはない。
ま行
魔導文明
エネルギー革命によって大いに発展した超文明。
想モ影を資源利用する技術が確立したことからはじまり、800年ほど続いた。
今の時代にも、邦柱や水没遺跡といった遺構が残っている。
しかし当時行使されていた魔法などは失われている。
ミトリ
輪廻転生を望む者に、今生の苦しみから解放するための死を与える行為。
その対象は死期を悟った者、貧困に喘ぐ者、来世に賭けたい者など、理由は様々である。
しかし、望めばすぐに執行されるものではない。
邦の厳正な審議を経て受理されるものである。
魔物
迷イ人の成れの果て。
ひとつの個体から、無数の魔物が発生する。
生前の人格は失われ、近づく者を攻撃する習性を持つ。
どのような魔物となるかは、生前の記憶や性格、感情によっても異なる。
死んだ場所に蓄積した想モ影や、時間経過といった要因で、魔物化した後でもさらに変化することがある。
迷イ人(まよいと)
強い想いに囚われた魂。
意識を持ち、幽リ世をさまよう。
魔物堕ちするまでの時間はそれぞれ異なるが、自己の意識が保てなくなるか、逆に想いが強すぎて固執するようになると早まる傾向がある。
魔物化する前に彼らを救済することは、逝ク人守リの職務のひとつである。
や行
ら行
わ行
輪廻転生の世界
『現シ世(ウツシヨ)』=生者の世界と、『幽リ世(カクリヨ)』=死者の世界が存在し、人は死と転生を繰り返しています。
輪廻転生は当たり前のものとして認識されており、それを前提とした倫理観が存在する世界が舞台となります。
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