ストーリー
第一話「●●女編」
都市伝説には、恨みを抱いた女性が登場する話がいくつか存在するのをご存知だろうか?
「ヒキコさん」「カオルさん」「カシマさん」……いずれも怨念にとらわれた女が無差別的に人を襲う都市伝説として知られている。
G県では、そんな都市伝説が実体を持ったかのような事件が多発していた。第1の被害者は男子小学生。
雨の中を引きずりまわされ、撲殺された。第2の被害者はデート中の男女。
女性はベンチの下に潜んだ何者かに足を切りつけられた。
第3の被害者は女子高生。帰宅中に背後から耳たぶを食いちぎられ、失明。
第4の被害者は夜道を歩いていたカップル。犯人は女性の足を鉈で切断し、逃走した。
犯行の手口や凶器はそれぞれ異なるが、目撃者の証言は一致している。
「犯人は、トレンチコートを着た長身長髪の女。」
突然の異動命令を受けてG県に赴任した北條紗希は、捜査一課の愛染刹那とコンビを組み、事件を捜査することになる。
2人は捜査を続けるうちに、これらの犯行が常人には不可能であることを目の当たりにする。
四つの事件が都市伝説と符合するのは何故なのか? 事件は都市伝説上の怪異が起こしたものなのだろうか?
第ニ話「半分こ編」
犯罪統計から見ても殺人事件、それも人体の損壊を伴う猟奇殺人は滅多に行われるものではない。
都市伝説に登場する凄惨な殺人事件は、真偽の不明な噂話だからこそ、無邪気に語られ、伝わっていくのだ。
だが、G県下ではそんな常軌を逸した殺人事件が現実に発生していた。
1人目の被害者は正中線に沿って、2人目の被害者は胴体を切断され、飾り立てるかのように放置されていた。
どちらも死因は失血死で、生きたままノコギリで丁寧に切断されている。
捜査一課の刑事たちは、犯人が偏執的なこだわりを持ったサイコキラーだと判断し、捜査に乗り出す。
だが、この事件には不可解な点が存在した。犯人は被害者に植物性の毒物―トリカブトとダチュラを投与している。
どちらも致死量に満たない量で、毒殺が目的だとは考えにくい。
科捜研の如月蜜子は、トリカブトとダチュラが悪魔を象徴するものであり、この事件が魔術の儀式になぞらえて行われていることを指摘する。
この事件は猟奇殺人鬼による快楽殺人か? それとも悪魔崇拝のための生贄なのか?
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