ナポリに住まう中学二年の男の子。一日一日、身が躍動の力をま してゆくのが楽しくてしかたがない。ヴェスヴィオ火山を駆け回 り、市街のマフィアを撲滅し、伽藍の上で昼寝をした。その力が なにに由来するものか、わが身に興味しんしん。きっとよほどの わけがある。時折見せる無垢な表情は、どこか少女のような雰囲 気を漂わせるが…