【EVO Japan 2024】『餓狼伝説 City of the Wolves』プレイレポート
餓狼伝説、再始動
4月27~29日の3日間、有明GYM-EXで開催された格闘ゲームの祭典「EVO Japan 2024」。会場内に併設された企業・企画ブースも、本選に負けない熱気に包まれていました。
SNKブースでは、看板タイトルの一つである『餓狼伝説』シリーズの最新作『餓狼伝説 City of the Wolves』の出展が行われました。
前作『餓狼 MARK OF THE WOLVES』から実に25年ぶりの続編となり、3月に正式発表された際には多くのファンを喜ばせました。
今回のプレイアブル出展を待ち望んでいた人は多く、ブースでは常に2時間以上の待ち時間が発生したほどで、期待の大きさをうかがい知る事ができました。
その期待の新タイトルを実際にプレイしたレポートをお届けします。
様々なシステムの使いこなしが、勝利への鍵
今作の特徴の一つとなる「REVシステム」は、対戦を有利に進める鍵となります。必殺技を出す際にボタン二つを同時押しすると、さらに強力な「REVアーツ」を繰り出し、威力上昇等の効果が現れます。
防御面では、REVガードボタンを押し続けて「REVガード」を行えます。
これは、通常のガードより相手との距離を離せるだけでなく、必殺技の削りダメージも無効にできます。
この二つ以外に、後述する「S.P.G.」発動中に使える、相手の攻撃を受け流しつつ一撃をお見舞いする「REVブロウ」、REVアーツをキャンセルして他のREVアーツやREVブロウを繰り出す「REVアクセル」があります。
ただし、これらを使用すると画面下部・半円状の「REVゲージ」が上昇し、これが満タンになるとオーバーヒートしてしまいます。いちどオーバーヒートすると、クールダウンするまでREVアーツが使用不可となるだけでなく、相手の攻撃をガードするたびに体力ゲージ下にあるガードゲージが削られ、0になると大きな隙をさらすガードクラッシュが発生します。
REVゲージは、時間経過やアクティブ行動(相手への接近や攻撃ヒット)等で減少するので、これらを踏まえた管理が重要になります。
前作『餓狼 MARK OF THE WOLVES』で、攻撃力上昇や体力回復等の恩恵を受ける事ができた「T.O.P.(Tactical Offensive Power)」は「S.P.G.(Selective Potencial Gear)」に発展し、REVブロウが使用可能になります。
相手の攻撃をギリギリまで引き付けてからガードすると発生する「ジャストディフェンス」、連続ガード中にレバー前要素の入力でジャストディフェンスと同様の効果を発揮する「ハイパーディフェンス」、この二つの成功後、ガードを解いて必殺技やREVブロウ等で反撃する「ガードキャンセル」があります。
操作方法は、従来通りのコマンド入力で必殺技を繰り出すベテラン向けの「アーケードスタイル」と、1ボタンでコンビネーションアタックや必殺技等を繰り出す格闘ゲーム初心者向けの「スマートスタイル」の二種類が用意されています。
この二つに攻撃力の差はありませんが、スマートスタイルでは一部必殺技の動作をキャンセルする「ブレーキング」、必殺技を繰り出すふりをして相手を牽制する「フェイント」、そして潜在能力を超える強力な必殺技「ヒドゥンギア」が使えない点で差別化が図られています。
個性豊かな、新たな闘いに身を投じるファイター達
今回のプレイアブルでは、新キャラクター1人を含めた、以下5人のファイターが使用可能でした。
・ロック・ハワード
ボガード兄弟の宿敵、ギース・ハワードの忘れ形見。
ギースと、育ての親テリーの技を主体にして闘う。
・テリー・ボガード
「伝説の狼」の異名を持つ、サウスタウンの英雄。
ロックとは対照的に、重厚感溢れるファイトスタイルが特徴。
・双葉ほたる
行方不明の父と、兄の「牙刀」を探す為、相棒のテン「イトカツ」と共に旅を続ける少女。
中国拳法を駆使し、地上のみならず空中戦も得意とする。
・グリフォンマスク
悪を嫌い、正義と子供達の為に戦う覆面レスラー。
強力な打撃で相手をねじ伏せ、隙あらばコマンド投げを決めよう。
・プリチャ
シリーズ中では『リアルバウト餓狼伝説SPECIAL』まで参戦していたムエタイチャンプ、ジョー・東の一番弟子であり、「気」の研究を行う科学者でもある。
その実力は折り紙つきだが、勝つ事への執着心は薄い。
研究の為、嫌々ながらも戦いに身を投じる。
師匠のジョーとファイトスタイルが異なり、高めの機動力を活かした戦いが主体。
この5人以外に、4月28日には極限流空手の使い手「マルコ・ロドリゲス」の参戦が発表され、公式YouTubeチャンネルでキャラクタートレーラーが公開されました。
伝説は、再び歩み始める
最後に、実際に遊んだ所感を述べます。前作でできた、ブレーキングやフェイントを活用するコンボ等のテクニカルな戦法も可能であり、アーケードスタイルでもコンビネーションアタックやREVブロウを用いる戦いが容易に行えるところは好感触でした。
技術が進んで3Dキャラクターとなったことにより、潜在能力発動時を含めた各種演出も迫力満点で飽きの来ない工夫がなされています。
CPUは手強く、往年のSNKの対戦格闘ゲームを思い出させ、倒すのに苦労しました。
ただし、プレイ後に聞いた話では「今回のバージョンのCPUアルゴリズムは、テリーを一番強くしている」とのことで、対戦相手に何度もテリーを選んだ筆者は、意図せず苦戦した……という落ちでした。
25年越しの続編は、前作の面白かったところを取り入れながら新たなことに挑戦しており、初心者にも触れやすいように作られているところが良いと思いました。
「あのキャラクターは続投するのか?」「新キャラクターは?」等の考えを持つファンも多いと思いますが、続報に期待しましょう。
『餓狼伝説 City of the Wolves』ティザーサイト
https://www.snk-corp.co.jp/official/fatalfury-cotw/
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