用語集
あ行
アルフヘイム
北欧神話の9つの世界の一つで、光の妖精エルフらの住まう世界。
ヴァン神族の豊穣神にしてフレイヤの兄フレイが王として君臨する。
アンドヴァリ
「用心深い者」を意味するドワーフの富豪。自らの富を増やす指輪「アンドヴァラナウト」を所有していた。
オッタル殺しの慰謝料をその父フレイズマルから請求されたロキによってアンドヴァラナウトを含めたすべての財宝を奪われてしまい、それを恨んで財宝の所有者に破滅をもたらす呪いをかけた。その結果、フレイズマルと息子たち、最終的な財宝の所有者となったシグルズ、財宝を奪ったロキも凄惨な死を迎えることとなった。
イーヴァルディ
「大力無双の者」を意味するドワーフの鍛冶師。息子たちも優秀な鍛冶師であった。
ロキが女神シヴの髪を切り取った騒動では、ロキに命じられて息子たちと共に、一度被ると本物の髪となるかつら、オーディンの槍グングニル、フレイの船スキーズブラズニルを造った。
オーガ
北ヨーロッパの伝承に登場する人食いの怪物。日本では「鬼」と訳されることも多い。
『長靴を履いた猫』の魔王や『ジャックと豆の木』の巨人も元々はオーガであり、ドリームワークスの人気キャラクター「シュレック」もオーガである。
オッタル
ドワーフの豪族フレイズマルの次男。カワウソに変身する能力を持ち、英語でカワウソを意味する「Otter」の語源となった。
前述した能力で漁をしていた際、旅行中だったロキ・オーディン・ヘーニルに殺されてしまった。その後フレイズマルの館に泊めてもらった3人はこの事を話してフレイズマルの怒りを買い、慰謝料としてロキがアンドヴァリから奪った財宝が支払われた。
か行
グルヴェイグ
ヴァン神族の女神の一人で、名前は「黄金の力」を意味する。フレイヤと同一神とする説もある
オーディンの館の広間ハールで、アース神族達によって体を槍で貫かれた挙句3回焼かれたが、そのたびに蘇った。これを神々が何度繰り返しても彼女を殺すことができなかったという。また黄金で作られたものには何不自由なかった神々に対して黄金に対する欲望をかきたてたという。
彼女の一件で、アース神族とヴァン神族は対立し戦争に発展したとされている。
さ行
スヴァルトアルフヘイム
九つの世界の一つで、ドワーフ(スヴァルトアルフ)達が住まうとされる世界。ニザヴェリルと同一視されることもある。
巨狼フェンリルを拘束した鎖グレイプニルが造られた地でもある。
た行
タッツェルブルム
アルプス山脈に住むとされる未確認生物の一種で、別名シュトレンヴルム。
猫の頭をした蛇の姿をしている言い伝えがあるが、目撃談では主に扁平形のトカゲ、あるいは前脚付きの蛇の姿と報告される。伝承では有毒か毒気を吐くとされる。イタチ科の哺乳類の誤認という仮説も立てられている。
テュール
古くは古ノルド語で「神」を表す一般名詞で、本来は豊穣や平和を司る天空神だったが、戦乱の時代の到来でオーディン信仰が盛んになった結果、一介の軍神に降格してしまった。英語で火曜日を意味する「Tuesday」の由来ともなっている。
勇猛果敢な剣術の達人で、多くの神々が恐れたフェンリルの餌やりを行っていた。フェンリルをグレイプニルで拘束する際、彼を信頼させるために自らの右腕を咥えさせ、拘束後に激怒した彼に右腕を食い千切られて隻腕となるも、剣士としての腕は衰えず、ラグナロクでは地獄の番犬ガルムと相打ちとなった。
トール
元々は農民階級の間で信仰されていたアース神族の雷神。英語で木曜日を意味する「Thursday」の由来となっている。
良くも悪くも直情的な性格の神で、時折粗暴で容赦ない一面も見られる。ロキとはお互い煽り合えるほど気さくな親友であった。
所有物はミョルニルの他、力帯メギンギョルズと籠手ヤールングレイプル、戦車を引く魔法の山羊タングリスニとタングニョーストなどがある。
現在でも人々からの人気は高く、マーベルの『マイティ・ソー』のモデルとなった
ドラウグル
古英語の「妖怪」やアイルランド語の「前兆」の両方に由来する、北欧由来のアンデッドの一種。
黒く腫れた死体の姿で、巨大化や物を腐らせる悪臭を放つなどの能力を持つ。
トロール
北欧の伝承に登場する妖精の一種。悪戯好きで醜い姿をしている。
近年では『指輪物語』シリーズなどの文学やゲームなどの影響で、知能の低い巨人として描かれることが多い。
な行
ニヴルヘイム
九つの世界のうち天地創造以前から存在したとされ、古ノルド語で「霧の国」又は「暗い国」を意味する。
ヘルヘイムと同一視されることもあるが、本作では別世界となっている。
ノルン
北欧神話における運命の女神。ユグドラシルの根元にあるウルザルブルン(「ウルズの泉」)のほとりに住むとされる。
一般的には長女ウルズ、次女ヴェルザンディ、三女スクルドのことのみを意味する場合が多いが、その数は非常に多数とも言われ、アース神族やエルフ、ドワーフの者もいるという。
は行
ファヴニール
ドワーフの豪族フレイズマルの長男で、名前は「抱擁する者」を意味する。
弟オッタルの死後、父が慰謝料として神々から受け取ったアンドヴァリの財宝に魅了され、父を殺害した上に財宝を持ってグニタヘイズへ亡命し、ドラゴンに変身して財宝を守り続けた。だがこの一件を恨んだ末弟レギンの助力を受けた英雄シグルズによって倒されることとなった。
フレイヤ
ヴァン神族の豊穣と美を司る女神で、海神ニョルズの娘。英語で金曜日を意味する「Friday」の由来となった。
北欧神話のセックスシンボルとも言うべき女神で、多くの巨人やドワーフが彼女との関係を求めた。またヴァルキュリアの指導者として、オーディンと戦死者の魂を分け合うといった死神としての一面も持ち合わせている。
ブロックとシンドリ
ブロックはブロックル、シンドリはエイトリとも呼ばれる。
ロキに自分たちがイーヴァルディの息子たちより素晴らしい発明が出来るか賭けをし、ミョルニルの他にフレイの猪グリンブルスティ、オーディンの腕輪ドラウプニルを発明した。ただしミョルニルの製作の際、ハエに化けたロキの妨害によって柄が短くなってしまった。
賭けはブロックとシンドリの勝利となり、二人は掛け金代わりとしたロキの頭を要求するも、当のロキは「頭はやるといったが首はやるとは言ってない」と一蹴し、激怒した二人はロキの口を錐と糸で縫い合わせた。
ま行
マグニ
雷神トールの息子。トールにはシヴという妻がいたが、マグニの母はヤールンサクサという巨人であり、故に祖父オーディンからは好かれていなかった。
父とフルングニルの一騎打ちの後、フルングニルの遺体の下敷きとなった父を生後3日目でありながらその怪力で助け出し、「こんな奴は俺の拳骨でやっつけたのに」と言ってのけ、トールは褒美にフルングニルの馬グルファクシを与えた。
ラグナロク後も生き残り、父の遺品であるミョルニルを受け継いだ。
ミーミル
オーディンの叔父にあたるが、種族はヨトゥンまたは別種族の巨人とされる。知識の泉の主であり、オーディンはこの水を飲むのと引き換えに担保としてミーミルに片目をくり抜いて渡し、隻眼となった。
アース神族がヴァン神族と和解した後、人質としてヘーニルと共にヴァナヘイムへと渡った。容姿の良いヘーニルはヴァナヘイムで王に祭り上げられるも、愚鈍だった彼は度々ミーミルに助言を求めたため、ヴァン神族は腹いせにミーミルの首を刎ねてアースガルズへと送り返してしまう。しかしミーミルほどの賢者を失うのは惜しいと考えたオーディンによって首だけの状態で蘇生され、以降は彼の相談役を務めた。
『デンマーク人の事績』に登場するサテュロス(過去シリーズでも敵モンスターとして登場した、ギリシャ神話由来の山羊の下級神)のミミングと同一人物とされ、本作ではそれに由来してか山羊のような2本角を生やしている。
ミョルニル
古ノルド語で「粉砕するもの」を意味するトールの戦鎚。英語読みは「ムジョルニア」。
ブロックとシンドリがイーヴァルディの息子たちとの競い合いの際に造った発明品の一つで、思う存分打ちつけても壊れないうえ、投げても的を外さず再び手に戻り、自在に大きさを変えるなどの高性能を誇るが、柄がかなり短いという欠点もあった。
モージ
雷神トールの息子。ラグナロク後もマグニとともに生き残る。
マグニと違って伝承が少なく、母がシヴであること以外ははっきりしていない。
や行
ヤドリギ
ヨーロッパおよび西部・南部アジアを原産とする、半寄生の灌木。
女神フリッグが世界中のありとあらゆるものに息子バルドルを傷つけないという誓いを立てさせた際、若い種族であったヤドリギのみは誓いを理解できず、フリッグも無害だろうと考えて誓いを立てさせなかった。後にこの事を彼女から聞き出したロキは、神々がバルドルに物を投げつける遊びの際に彼の弟ホズにヤドリギの枝を投げさせ、バルドルの殺害に成功した。
ユグドラシル
北欧神話の世界観における世界を体現したトネリコの大木。
9つの世界を内包する存在であり、日本では「世界樹」と和訳されている。
ヨルムンガンド
ロキと女巨人アングルボザの次男で、「大地の杖」又は「大いなる精霊」を意味する大蛇の姿をした巨人。生まれはヨトゥンヘイムだが、将来神々の脅威となることを予見したオーディンによってミズガルズの海に捨てられるも、ミズガルズを一周し尾を咥えられるほどまでに成長した。
トールとはラグナロクでの一騎打ちを含めて三回戦っているが、結果としては1勝2引き分けでヨルムンガンドが勝っている。
ら行
ラグナロク
北欧神話の世界における終末の日で、古ノルド語で「神々の運命」を意味する。
スコルとハティが太陽と月を飲み込むことから始まり、戒めを受けていたロキはフェンリル・ヨルムンガンド・ヘルの三兄弟や他の巨人、ヘルヘイムの死者たちを引き連れて神々との最終決戦に挑む。テュールとガルム、トールとヨルムンガンド、ヘイムダルとロキは相打ちとなり、フェンリルはオーディンを飲み込み、最後はフレイを討ち取ったスルトが魔剣レーヴァテインで9つの世界を焼き払うと言われている。
レヴェナント
「戻ってくる」を意味するラテン語の「Reveniens」に由来するアンデッドの一種。中世盛期のイギリスや西ヨーロッパ周辺で人気の物語で誕生した。
故人の復讐などの目的で復活した犯罪者の悪霊で、遺体を掘り起こし頭断・焼却・心臓を取り除くなどが適切な処理となる。
レギン
ドワーフの豪族フレイズマルの三男で、人間の英雄シグルズの養父。
次兄オッタルの慰謝料として支払われたアンドヴァリの財宝を独占した長兄ファヴニールを恨み、養子シグルズに鍛え直した魔剣グラムを渡し、復讐を果たした。その後、ファヴニールの心臓を焼いて食べたいと言ってシグルズに調理させるが、飛び散った血で火傷し指を舐めたシグルズは鳥の声が理解できるようになり、鳥たちからレギンが彼を抹殺しようと目論んでいることを知ったシグルズによってその場で殺害されてしまった。
わ行
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